本会議、多摩部会、小学校教育の現状と今後の在り方検討委員会
先日書きそびれていたイベントの件からご報告します。
火曜日に伺ったのはNPO法人コヂカラニッポンの五周年イベントです。子供の力を、アイデアを、もっとまちづくりや事業活性化に活かそう!という試みを設立当初から全国各地で斬新なマッチングをして実現してきているコヂカラニッポン。
印象に残ったのは、大人が本気になれば、子供たちも本気になるという言葉です。例えば大人が上から目線で「子供達にアイデアを出させてあげて、程よく評価しよう」という具合のものではなく、子供たちと一緒になって本当に受益者に喜んでもらえる、ユーザーに選んでもらえる商品やサービスを開発してきたことです。ただ、子供達のアイデアを求めると言っても、子供達に商品の値段設定についてもまず必要な情報を提供しなければなりません。商品ができました、じゃあこれいくらで売りましょう?100円にしましょう。君それ、車のガソリン代や人件費は入っている?と、一流企業の方がお子さん相手にレクチャーしている様子を思い浮かべると、なんて生きた教えを与える場を作ってきたんだろう、と思います。
子供達に必要な情報を与え、課題や現状を理解してもらい、その中から見えてきた目標を設定し、そこに向かうための方法をみんなで考える。アイデアを出す。子供達の自由で斬新なアイデアから、いくつもの企業が共にヒット商品を生み出したようです。
例えば空き店舗の多い商店街の活性化に向けて、子供達が出したアイディアはハロウィンイベントでお化け屋敷をやりましょうと。商店街の空き店舗をお化け屋敷に、とは、本当に斬新です。
子供達の頭の中にはおそらく大人よりも、「ねばならない」がインプットされていない分、その発想は自由で豊かです。どんな商品があったらいいかな、何が欲しいかな、それを自分たちで考える道筋づくりを大人たちは手伝うだけで、実際には大人が主導したりしないように一歩引いて関わるというところも効果が上がる一因のように思いました。
会の後半ではリーダーシップ教育についての最近の大学で行われている講義や新旧のリーダーシップ認識の違いについて伺い、非常にためになる部分が多くありました。
最後に、コヂカラニッポンの皆様が壇上に。素晴らしい取り組みを、今後とも注視させていただきたいと思います。
昨日は本会議の後、三多摩エリア選出の都民ファースト議員で多摩部会を開きました。部会長は南多摩の石川さん、事務局長は三鷹市の山田さんです。
この部会は非常に悩ましい大きな問題をすでに抱えています。多摩格差を解消する、これは知事の発言にも表れていることであり都民ファーストの会としても公約として訴えてきているところです。では、多摩格差とは何をさすか、という段になると、それぞれのエリアや市によっての個性や財政状況の違いがあり、課題が大きく変わってきます。そのエリアごとに特徴をまとめてあり、今後の課題や予測される人口比の変化や高齢化率や空き家率などをデータ化したものが、今月策定された多摩の振興プランの中にも明示してあります。そちらを見ると、多摩格差、とは一言で括ることのできないいくつもの課題を多層状に有している非常に複雑な問題であることがわかります。
部会の中でそれぞれの議員が抱える問題意識を共有するところから始めようということになりました。10月に本会議終了後、地元で都政報告会を行いたいと考えておりますが、そこでも広聴させていただいて反映していきたいと思います。
昨日夜は連合三多摩幹部会に都民ファーストの都議たちで合流させていただきました。三多摩の課題、いくつもお聞きすることができました。日々広聴の機会をもっと、求めて動いて参ります。
本日は 第2回 小学校教育の現状と今後の在り方検討委員会を都庁にて傍聴させて頂きました。
議題は大きく分けて3つ、①就学前教育から小学校教育にかけてのゆるやかな接続のために必要な施策は何か ②小学校教育における質の担保のため、専科指導教員配置の必要性(特にこれから始まる英語教育の専科教員活用の可能性についてです) ③公教育におけるICTを活用した学びの在り方について です。
東京都の教育庁の方々、また有識者として大学教授や幼稚園子供園長会長、公立小学校長会長のご意見が様々ありました。
長くなってしまいますので、①について補足説明をします。
幼児教育は現在日本は6歳から9年間、イギリスやオランダは5歳(実質4歳からもスタート)して11年間行われていますが、例えば日本の小学校一年生の学ぶ内容をイギリスでは4歳からスタートして学習している。けれども、日本の小学校六年生が卒業するころ同じ年のイギリスの学生さんたちよりもずっと進んだ内容を学び終えている。つまり、日本の方がスロースターター、ハイスピードな教育設計になっています。短時間に一斉指導で行うのが日本の教育。弾力的に、誕生月や親の判断によって入学時の年齢も選んでゆっくりと時間をかけて行うのがイギリスの教育ということです。
どちらが良い、というよりも、日本では教員の長時間労働や授業以外の仕事内容が多岐に渡ることが社会問題にもなっており、また公立小学校教員への意識調査で過去5年間で小一問題が発生していたと感じる割合は66%に及んでいます。小学校一年生の時点で、児童の中で言葉の読み書き能力など就学前教育で取り組まれているはずの部分にかなりのばらつきがあり、現場の教員の方々がその対応やとりまとめに非常に苦労されるという現状があるそうです。
ただ、幼稚園に通うお子さんたちはまだまだ遊びや実際の体験で学んでいく段階にあり、いかに遊びから学びへ接続していくかということが今後の就学前教育のポイントとなりそうです。
また、本日会議に参加されていた有識者の方から、「読み書きを早期に教えることだけが早期教育ではない、言語を学ぶ唯一の生物である人類にとって音声言語は最初のものであり、文字としてのそれは高度であることを認識し、慎重にすべきだ」という意見もありました。
違う方から、「コミュニケーション能力が低い児童が増えているという現状もリサーチするべきでは?文字は読めても、本当に伝えたいことを伝えられる能力は育っているのか」という指摘もあり、ただ読み書きの達成率のみでは測りきれない部分があることも再認識しました。
オランダなどで始まっている、共同学習の試みについて言及があったのは非常に画期的なことだったと思います。日本の教育は概して、一斉教授、全体指導がベースになっています。結果、一クラス35名をうまくまとめきれない場合は学級崩壊と言われる事態に陥り、教員の方は補助教員をつけてもなお全ての児童に同じ学習を進めさせることに困難な状況がおきます。共同学習は、進んでいる児童、ゆっくりな児童それぞれに効果があると評価されています。子供達自身が教えあい、助け合うシステムで、その学びのサポートを教員が行うというそのやり方は、日本の教育にはまだうまく活用されないのではないか、と自分自身も懐疑的である部分があったのですが、本日そんな自分の考えが古臭いものだと思わされました。
いかに教員の方々の負担を取り除き、生徒さん一人一人の多様化している能力や特性を伸ばしつつ、自発的かつ能動的な学びの方法を公教育の場で実践していけるか。これが、今後の公教育のテーマとなってくるように思います。
会議終了後は日本税理士会の懇親会に都民ファーストの会 東京都議団で伺いました。
大変盛況な会で、圧倒されてしまいました。お邪魔させていただきまして、どうもありがとうございました。
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