クラシック愛好家からも高評価。社会貢献度も高い東京文化会館をもっと活かすためには?
東京みらい3名で、東京都が誇る音楽ホール、東京文化会館に視察に伺いました。
東京文化会館は1961年4月に東京都が開都500年事業として建設し、オープンしました。
開館当初から、バーンスタイン、カラヤン、マリア・カラスなど、世界中の著名な指揮者やアーティストによる名演の数々が繰り広げられ繰り広げられ、音楽の殿堂としてその名は広く世界に知られています。
稼働率96.4%という大ホールは1階から5階までの総客数2303席。
東京文化会館が音楽の殿堂として名を馳せるもっとも大きな理由は、言うまでもなく音響の素晴らしさです。東京都内の他の名だたる数々のホールでも、東京文化会館ほどの音響はなかなか生み出せていないのではないか、と言う声すら上がります。
例えばラフォルジュルネが様々なスタイルで音楽に親しんでいただくための「入り口」を広く設けてくれているフェスティバルだとしたら、東京文化会館はまさにその「入り口」を通って入ってきた人がより本格的な芸術にもっともっと触れるためにうってつけのステージです。
東京文化会館は、世界文化遺産に登録された国立西洋美術館を設計したル・コルビュジェの弟子、前川國男氏が設計されました。ル・コルビュジェへの敬意を込めて、その建物の高さを揃えるなど、調和を大切にした建築を生み出しました。
ただ、実際足繁く通われる方々からは「4階や5階までの階段の上り下りがきつい。バリアフリーの観点から、もう少しなんとかならないのか」と言うご意見を伺うこともしばしばあります。東京文化会館は今年58年目であり、月に2日のメンテナンスや定期的なリニューアル工事なども行なっていますが、エレベーターをつけると言うことも現在の床面積にさらに増床しなければならないと言う建築基準法に関わってくることがあり、簡単には取り組むことが難しいそうです。
外国人対応や多言語対応もさることながら、文化や芸術を楽しみに来られる全ての方へバリアフリーを徹底することは非常に重要と考えます。引き続き都に訴え、解決策を考えてゆきたいと思います。
さらに、東京文化会館は芸術文化の発信拠点として、多彩な事業を主催しています。
子供から大人まで楽しめるコンサート、都内の学校等と連携したアウトリーチ事業や、障害者や高齢者など誰もが参加できる音楽環境の向上を目指したワークショップなども行なっています。
最寄りの上野駅周辺はリニューアルも経てさらに人の流れが活発になることも想定されます。
東京文化会館のホワイエをさらに開放的に設定して、通りからノンチケットホルダーがもっと人が入ってきてくれるような取り組みも有効ではないかと考えました。
東京都民の財産であり、世界から愛される稀有な存在でもある東京文化会館を、さらに持続可能性ある、そして最大限にその役割を発揮していただけるような施策推進を都に求めてゆきたいと思います。
夏休みには、子ども音楽会もあります。
よかったら、お子さんを連れて参加してみませんか?
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