エシカル協会代表、末吉さんの絵本を読む。子どもたちとエシカルな旅に!

生まれた時から、街を歩けばお店には食べ物やお菓子、洋服も文房具もあふれんばかりに売られている。そんな東京で生まれ育つ中で、なかなか知ることがないのが「その品物って、どこで、誰に、どうやって作られているの?」ということ。


かくいう私自身も、エシカルフェスタなどに足を運びながら「大量生産ではなく作られた洋服がこんなに高いのか!」と衝撃を受けながらの、日々学ばせていただいています。まだまだ、「それはどこから来たの?」が分からない品物もたくさん身の回りには売られています。


全てを知ることは難しいかもしれないけれど、子どもたちと一緒に、せめて大好きなお菓子のチョコレートや毎日着る洋服が、どこから来たの?誰にどうやって作られたの?を考えるきっかけとして、この本はこの夏我が家で多大な貢献をしてくれた一冊となりました。

8歳の息子と4歳の娘の感想は、同じチョコレートなのに、どうして作っている人たちが病気や働きすぎなどかわいそうなところと、そうではないところがあるの?と本当に不思議そう。払ったお金は同じように、作った人のところに行くのではないの?どうして、同じように働いても同じお金をもらえないの?

商品を作る会社や工場にも様々あって、そこで働く人たちの状況も様々あるのだということを説明すると、それはどうしたら見分けられるの?どうすれば買い物をするときにそれがわかるの?と鋭い質問が。昨年私が東京都に対してした質問に似ています。


この絵本の、数々の認証ラベルやマークが説明とともに載っています。ここまで載せてくれているので、子どもと一緒に「今度、スーパーに行ったら、これを探しながら買い物をしてみようね」と相談することができました。


東京都ではいまだ、エシカル消費についてはその言葉の意味や理念について理解されているとは言えない状況で、生活文化局がエシカル消費の普及啓発事業を昨年より進めています。私も質疑も行ってきましたが、普及啓発だけでは正直人の消費行動を訴えるほどのインパクトは与えられないのではないかと考えています。

子どもも大人も、エシカル消費については「では一体何を買えばいいの?」と思ったときに参照できるソースが身近にほとんどありません。そのソースがなければ、理念が今よりもやや知れ渡ったとしても、日々の消費行動にその理念が反映されるまでにはまたさらに時間がかかってしまうことでしょう。


名古屋などでは、エシカル消費に実際に直結する、エシカルファッションショーやエシカルマルシェの開催も行うイベントを開催しています。東京都でも是非進めていきたいところです。


消費者が変われば、企業を変えることができます。

この地道な取り組みを、日々進めていらっしゃる末吉さんを始めとする全ての皆さんに心より敬意を表します。


そして、子どもは大人よりもシンプルに消費行動を捉えてくれることが多いので、一旦子どもたちにエシカル消費が浸透すると、親が圧倒されるくらい「こっちを買ったら?」と声がけをされるようになるというおまけ付きです。


夏休みももうすぐ終わり。

我が家では先週から息子の宿題や自由研究をなんとか進めさせようとあの手この手で声をかけていますが、ほっと一息、と何か一緒に家族で絵本を読む時間がある方には、こちらの絵本が本当におすすめです。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

前東京都議会議員 斉藤れいなの公式ホームページです。