子ども大学たま、夏期特別講義を開催しました
子ども大学たまの夏期特別講義を開催し、
元ラグビー日本代表の野澤武史さん(一般社団法人 スポーツを止めるな代表や、解説者などとしても活躍中)に、「夢のデザイン」というテーマで講義を行っていただきました。
学長の榊原先生も、講義中に質問をしてくださったり、スタッフで大学院博士課程の王さんも、自分の人生を考えさせられる、とても心にワクワクする気持ちをいただいたと喜んでおられました。
野澤さんの講義は、
「決まっている答え」を教えるようなものでも
「事実や知識」を教えるようなものでもなく、
子どもたちに、1人の少年が夢を抱いてそれに向かって走ったこと、そしてその走った中で起きた様々な出来事、自分の気づき、意識の転換や人生のステージの変化、仲間やライバルの存在、自分にとっての教えを与えてくれた師への恩、それら全てをひっくるめてやれることをやってきたんだという自信を持った大人となった野澤さん自身のストーリーを伝えることで、繰り返し繰り返し、大切なことを教えてくださいました。
子どもたちには、もしかしたらまだまだ想像もできない壮大な人生のお話だったかもしれません。
まだ小学校を卒業する前の生徒さんたちは、「卒業文集」とはなんなのか、それに何を書くものなのか、夢ってなんなのか、みんな夢があるものなのか、そういうことも未知のお話かもしれません。
けれども、この夏の日の午後の2時間の授業で伝えられた野澤さんのお話は、子どもたちの中にぼんやりとでも残り、きっといつか思い出したり、勇気づけられる力になってくれたのではないかと思います。
野澤さんが子供たちに持って帰って欲しいと伝えたこと。
「得意なことより、好きなこと」。
365日頑張れる、毎日やっても飽き足りない、そんなことに出会えたら、見つけられたら、その人は誰にも負けないよ。
この言葉を聞いた子どもたちに、「得意なこと」と「好きなこと」の区別が現時点でついていないかもしれない、ということも感じました。
大人ですら、自分がやっていることが得意なことなのか、それとも好きなことなのか、しっかり判別して取り組んでいる人は少ないかもしれません。
また、
「失敗することよりも、チャレンジしなかったということの方が後悔する」。
この言葉の強さが、大人たちには本当にビビ!!と電気のように走りました。
失敗するよりは、チャレンジしないでおこうか・・・と考えることもあるのが、大人の判断、かもしれません。
それでも、この言葉を子供たちに届けてくださった野澤さんに感謝です!
野澤さんは山川出版社の代表であり、元ラグビー日本代表であり、経歴はピカピカ、人柄も素晴らしく、それはそれは成功されている人物であることは間違いないと思います。
が、この講義の中で語ってくださった野澤さん自身の大変きつかった時期、苦しんだ時期のこと、その葛藤について。
この葛藤の時期があったからこそ、次へと進むことができたということも含めて、
大変な体験も子どもたちにわかりやすく伝えようとしてくださいました。
だから、みんな、失敗や挫折は、恐れなくていいよ。それより、チャレンジしないで終わってしまう方が、後悔することになるかもしれないよ。
その言葉はとても重みと深みがありました。
同じ言葉でも、親が言うより、先生や、家庭以外の場所で出会った大人に言われるからこそ学んだり、納得できたりすることもあるかもしれません。
今回の夏期特別講義は、このように、特別講義らしく、人生哲学の入門編のような内容でした。
夏休みはもうすぐ終わりとなりそうですが、
子どもたちには、ぜひ「全てのことに決められた答えがある」とは考えずに、新しい考えやアイデア、創作や創造を楽しんでいって欲しいと思います。
たくさんの挑戦や葛藤の先に、自分だけの宝物とも呼べる発見や喜びが待っているかもしれません。
子どもたちが自分だけの宝物を見つけられるお手伝いができるよう、引き続きスタッフ一同、頑張って参ります!
一つお知らせです。
9月に予定していた谷川賢作先生の講義ですが、コロナ感染対策をした上で対面の授業を行いたいという講師のお気持ちとスタッフ一同の想いが重なり、大変申し訳ないのですが来年2月までの延期とさせていただきます。
2月に感染状況がどうなっているかはわかりませんが、一旦は他の講義と重ならない日程で、対面でできる会場探しも含めて準備を進めていきたいと思います。
引き続き、幅広くご意見をお待ちしております。
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