稲城市杉山神社例大祭、東大異才教育視察

昨日は稲城市平尾にあります杉山神社の例大祭にお招きいただきまして、朝から祭礼に参加させて頂きました。

地元の皆様と直にお会いして、色々なお言葉をいただけるのは本当にありがたいです。

都民ファーストに対してのご意見、私個人へのご意見ご要望、また質問や期待や激励など、様々頂きますが、どれも本当に力になります。

多摩市稲城市のエリアは非常に広く、なかなかまだお会いできていないエリアの方々も多くいらっしゃいますが、引き続きあちこちにできるだけ顔を出して行きますので、どうぞお見かけの際は、気軽にお声がけをいただきたいと思います。

地元市議のお二人と。荒井健さん、伊藤ちか子さん。いくつか意見交換や今後の要望もいただきました。どうもありがとうございました。

平尾地区は今後ますますの若返りが期待される地域だということです。稲城市は総じて高齢化率は高くない中で、平尾地区はお一人で暮らす高齢者の方も多いということですが、ここに学生さんや若い世代の転入がこの先期待されます。若い力、また学生さんや子供達、と地域を引っ張ってこられた方々がつながる1つの場所が、こういったお祭りの場であるようにも思います。関係者の皆様、本当に様々な準備をご苦労様でした。

本日は龍円さんからお声がけをいただき、文教事務局長の入江さんにも来ていただいて、朝から東京大学先端科学技術研究センターに伺い、Do it Japan、異才教育ということで東大教授の中邑賢龍さんが推奨されている異才発掘プロジェクトに3人でお邪魔して聴講させていただきました。

「ROCKET」、「異才発掘プロジェクト(ROCKET: Room Of Children with Kokorozashi and Extraordinary Talents)」は、東京大学先端科学技術研究センターと日本財団との共同主催で実施しています。ユニークな子供に対する多様な学び方の価値をデザインするということで、渋谷区と東京大学先端科学技術センターがタッグを組んでセミナーを行ったり、全国からスカラーという志望者を募って様々な才能発掘教育を行ったり、また特別支援学校や学級でも様々な才能教育のプロジェクトを進めているようです。


普段の教室では浮いてしまっていたり、少しみんなと違っていたり、先生に注意され通しであるようなお子さんたちが、ハイハイと手を上げて生き生きと参加しているのを見て、近い将来この授業形態が普通に公立小学校や中学校でも行うことができたら!という思いを改めて強くしました。


今日は書道家の武田双雲先生が講演されていましたが、武田先生ご自身も小さな頃から多動の傾向があり、書道家の母と競輪予想家の父の元に生まれ、2歳から文字に興味を持ち何よりも書を慈しむ性質のようで、小学校一年の時に教えられた1+1=2の数式がまずどうしても理解できなかったということです。


1という直線的なフォルムを2つ足した時に、どうしていきなり2というグラマラスで曲線的なフォルムに成り得るのか。それがどうしてもわからない。


それを当時の教師にぶつけたところ、「廊下に立っていなさい」と指示されることが多かった少年時代を過ごしたようでした。


武田先生が子供たちや親御さんに繰り返し伝えていたのは、日本理科大学出身の方らしい、電子や分子を例えに出しておっしゃっていた、人が動くということ、また世界や世の中や自然や物事が動くということに共通する、共振という現象を理解する必要性です。


また、現代社会における既存の価値観や教育方法の行き詰まりについて。AIやITは進めども、生活する人間の生きにくさは増すばかり。楽になるどころか、皆疲れ切っている。そんな現代こそ、これまでの文脈をたどる能力だけではなく、常識から外れたクリエイターやアイデアマンが必要となる、というお話が印象的でした。そこでは、前もって「良い」「悪い」の答えはありません。全て表裏がありますので、良い面の裏にある悪い面、またその逆が存在します。武田先生は褒めることが上手です。僕は仕事が遅いんです、という人にはガウディを教えてあげます。部屋が散らかっています、という人にはカオス理論やワイルド・ディスプレイの有効性をときます。面白い先生です。


ちなみに、共振するために必要なのは、相手を自分に合わせよう、とすることではなく、自分がまず自分の感情にチューニングを合わせること。そしてそれから、相手にチューニングをする。相手に感謝や変化を求めず、自分が「何を考えているか」ではなく「何を感じているか」に注目して楽しい方にイメージを向けていく。全て行き当たりばったりで良い、僕は全て行き当たりバッチリです、とおっしゃって最後は会場全体からの拍手で今日の会は終了し、子供たちは午後の部まで空いた時間に教授や武田先生に話しかけに走って行っておりました。


答えがないという前提で、それぞれの好きなことを突き詰めていく、答えを作り上げていく、その可能性に非常に自分自身も心震わされました。今ある公立教育と、決してこれは相反する手法でもなく、むしろ共存できるものではないかと考えています。常に道を示され、選択肢を与えられて、そこから選んでゆくような教育を自分自身は受けてきたように思いますが、リミッターを外して子供達に好きなだけ思索にふけってもらい、創作に勤しんでもらう時間や場があるというのはモチベーション醸成につながる素晴らしい取り組みになると思います。東京都で行われているアクティブラーニングの取り組みや才能教育をさらに実のあるものにできるよう、様々な提案をして行きたいところです。


午後からは都議会に集まり、文教委員会の質問内容を提出して打ち合わせをさせていただきました。また、夕方急遽会派総会が行われました。都民ファーストの会も激震に揺られていますが、しっかりと都政の課題に取り組んでいくということは変わりません。私自身も足元を見据え、自分の取り組むべきことを進めてゆくことに集中して行きたいと思います。



斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

前東京都議会議員 斉藤れいなの公式ホームページです。