LGBT差別解消に向けた条例検討へ

昨日は第四回定例会の本会議が開かれました。代表質問が行われ、都民ファーストの会の山内政調会長からは都議会改革のほか、私もここで何度か触れさせていただいておりますオリパラ機運醸成や障害者スポーツの振興について、またラグビーの機運醸成についても質問されましたことをご報告いたします。

そして、中に大きくこの代表質問で新たに都民ファーストとして取り組んでいきたいことがはっきりと示された形で盛り込まれた質問があります。それが、LGBTなど性的マイノリティーによる差別の解消を目指していく東京都としての取り組みについて、知事の見解を伺うものです。


先日の文教委員会で、東京2020大会における性的少数者への配慮に関する陳情についての質疑と採択が行われました。


これに対して不採択とせざるを得なかった理由については以前も活動報告で書かせていただきましたが、会派内での問題意識の共有は急速に進んでいることが、昨日の代表質問にこの問題についての言及があったことからも伺うことができるのではないでしょうか。


人種、肌の色、性別、性的志向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自その他の身分などの理由によるいかなる差別も無くすこととされているオリンピック憲章の精神を実現するための取り組みについて、知事からは以下の答弁がありました。


『オリンピック憲章の精神を実現するための取り組みについてのご質問でございます。2020東京大会を成功させるためには、外国人はもとより、女性も、男性も、子どもも、高齢者も、障がいのある方も、LGBTの方なども、誰もが希望を持って生き生き生活ができ、活躍ができる都市すなわち「ダイバーシティ」を実現しなければなりません。

 都はこれまでも、ダイバーシティをテーマとした大型人権啓発イベント「ヒューマンライツ・フェスタ2017」や、人権週間行事、さらには東京都人権プラザでの啓発などを通じまして、あらゆる差別を許さないという人権意識が広く浸透した社会の実現に向けて、取り組んでまいりました。

 オリンピック憲章の考え方は、ダイバーシティの実現に資するものであります。このため、そこで掲げられた理念を、東京の街の隅々にまで行き渡らせ、都民の皆様と意識を共有するために条例化に向けた検討をするように指示したところでございます。今後オリンピック憲章の精神を東京で実現していくため、より一層取り組みを推進してまいり、都民の皆様とともに、多様性が尊重され、温かく、優しさに溢れる都市を作ってまいります。』


差別解消に向けて、条例制定の検討をするようにと指示をしたという素晴らしい進展を感じさせる答弁です。今後は、制度的に差別や格差が生じている部分はどこなのかという具体的な議論が始まっていくことになります。理解啓発のみならず、ぜひ実行力のある条例制定が達成されますように、会派内外への意識共有と理解啓発を引き続き行なって参りたいと思います。


この日は他にも、公明党の代表質問で特別支援学校に通う医療的ケア児の交通手段の支援について教育庁から初めて前向きな答弁を頂いてこれも非常に大きな進展でした。バスなどの送迎サービスに医療的ケア児が親御さんの付き添いがなくとも乗ることができるよう看護師などの人員を配置していくことについて、安全性については慎重に配慮しつつ、検討を行なっていきたいという答弁でした。


引き続き、明日は一般質問が行われます。都民ファーストの会からはLGBT差別解消について質問を行う予定の岡本都議を始め、8名が質問を行う予定です。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

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