今年最後の視察に、企業内保育所に伺いました
都民ファーストの会の東京都議団で、最近出産された後藤さんを始め、子を持つ女性議員や、子育て支援に想いのある男性議員も参加して赤坂の株式会社ワークスアプリケーションズ内にある企業内託児スペース、WithKidsの視察に伺いました。
六本木や青山にも程近い都心の真ん中で、アークヒルズ森ビルという大きなビルのエントランスに全員集合しました。こんなところに、保育所が?と、外からでは全く信じられないくらいの外観と立地です。中に入り、プロジェクトマネジャーの谷口さんからこの事業を社内で始めるに至った経緯の説明と、それを実現することができた社風についても教えていただきました。
優秀な女性社員を必然的なライフイベントを経ることにより失うことは会社にとっても損失である、ということから徐々に社内での議論を深め、法定基準より長めの産休育休や復帰ボーナス(女性社員が育休から復帰することの有益性を家族に理解してもらうため)に加え、企業内の託児スペースを設置するに至ったというワークスアプリケーションズ。
小さな子を持つ社員のみならず、これから子を持つであろう独身社員や既に子が育ち大きくなった社員さんも含めて、この託児スペースができたことで社内の雰囲気がよくなった、ということです。
IT企業ということもあり、裁量性とはいえ非常に社員皆さんが忙しく時に「ピリピリしがちな」状態にあるそうですが、小さなお子さんがいるスペースが社内にあると空気が和らぐという効果があるそうです。帰り際にちらりとお姿を見せてくださったCEOの牧野氏がおっしゃっていました。
朝は8時から夜は20時半まで、何時間預けても延長料金は発生せず、社員の方の英語力やスキルを活かした一日授業なども行うスーパー企業内保育所。と感じました。常時6人の保育士さんがいらっしゃったり、栄養士さんや看護師さん、助産師さんまでいらっしゃり母親の体のケアまでされるということで、ため息が出そうなくらい素敵な託児スペースでした。親目線でいうと、会社に行く前に子供を園に預ける時間を省くことができ、小さなお子さんの場合仕事の合間に授乳も可能。大きな荷物を持ち通勤するのを省くために託児スペースがすべての着替えや必要なものを準備、親御さんの家事負担を軽減するために昼食や夕食も親子で一緒に取れる配慮もあるという、本当に働く親のために至れり尽くせりの最先端企業内保育所でした。
ただ一方で、この保育所のみで採算を取ることは難しく、またスペースの余裕があるかないかという点でもこの体制を整備できる会社が今の東京都にまだそう多くはないというのが現実で、財政的基盤が強くない中小企業にも企業内保育の開設と運営を行っていただけるようになるには、まだまだ東京都からの支援が必要になりそうです。
これから子供を産んで育てながら仕事を続けていきたいと考える若い女性や男性たちからも、選ばれる会社となる大きな理由の一つとなりそうな、企業内保育所の可能性は非常に大きいです。引き続き注目していきたいと思います。
後藤さんが、まだご自分のお子さんも絵本デビューしていませんが、と前置きされてから、子供達の前で暖かく優しい雰囲気の絵本読みを披露してくれました。
窓も大きく室内は広く、調理室や子供の洗面所も綺麗で本当に素敵でため息が出そうでした。
ぜひ、企業内保育所でも人員的にスペース的にゆとりがある所は、地域枠も設けてその企業に勤める方以外の保育もすすめていただきたい!と、思ってしまいました。
自分が感じている問題点の一つに、東京都の中でも23区と政令市の43自治体のうち28自治体が未だフリーランスで働く親の保育指数が会社員よりも低い、つまりフリーランスで働いている方が増えているにもかかわらず、会社員の方優先で認可園への入所が決まって行くという現実があります。ちょうど先日、この不公平を是正するようにという厚労省・内閣府から自治体への通知が近く行われるということでしたが、もう既に来年4月からの保育園申請は第一次はほとんどの自治体で終了してしまっています。今からの是正通知では、実質来年4月からの格差是正は難しいのではないだろうか、と思います。
長くなってしまうので、この辺で。私が最も進めたいことを忘れずに、活動を続けて行きます。
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