子どもの貧困対策、あすのば地方議員フォーラムに出席しました
本日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて行われた、第一回 あすのば地方議員フォーラム「自治体ですすめる子どもの貧困対策」に出席して参りました。
子どもの生活と声1500人アンケート最終報告の検証に始まり、
日本大学文理学部の末富教授によるレベル分けされた政策提案や、
内閣府の子どもの貧困対策担当企画調整官である坂口理司さんからの「地域子どもの未来応援交付金」の活用事例等の説明が行われました。
写真は後半に基礎自治体の先駆的な取り組み事例紹介として登壇された、日野市のセーフティネットコールセンター長青木真一郎さんです。
この後に、我らが都議会の会派の仲間でもある菅原都議も、同じく日野市の取り組みの経緯や理念の説明に登壇しました。
日野市のセーフティネットコールセンターとは健康福祉部の中に設けられた課であり、そこでは生活困窮者の自立支援から、引きこもり対策、自殺対策や子育て支援も行い、平成27年度から子どもの貧困対策も扱うようになっているということでしたが、どうやら日野市は「オール日野市で子どもの貧困対策を進める」という行政や市民、市議会の意思の元、「子どもの貧困対策に関する基本方針」を平成28年度に策定し、それに沿って施策や事業を体系化して目標達成のために邁進されているようです。
市議会においても、「子どもの貧困対策議員連盟」を超党派の4会派により立ち上げ、提言書を作成したということです。
また、庁内においても、「子どもの貧困対策庁内連絡会」を立ち上げ、各関係課が連携して諸課題に取り組めるような素地作りをして来たということがわかりました。
さらに、大阪府箕面市の取り組みも先行的な取り組みとして紹介されていましたが、こちらは面白いのは公募でメンバーを決定する教育委員会です。
箕面市の教育委員会は業務内容が教育だけにとどまらず、子育て支援(児童手当・ひとり親支援)、幼児教育(保育所・幼稚園・認定こども園)、子ども健やか室(乳幼児健診)、子ども成長見守り室(子どもの貧困の連鎖の根絶)、児童相談支援センター(虐待対応)という「子育て担当部長」や図書館などを管轄する「生涯学習担当部長」をも包括します。つまり、本来であれば教育委員会ではなく「子育て支援課」などが管轄する部も、この教育委員会の元に組み込まれていることになります。事務委任、または補助執行により一元化を実現したということですが、題して「子ども未来想像局」、ここで子どもに関することを全て担うことによって、就学前から学校教育段階への連続性のある教育を実現することができるということです。
例えば、学校で児童虐待を受けている児童がいるとわかった場合は、同じ教育委員会内の児童相談センターへすぐに通告し、担当者が学校に来て状況を確認することができます。
また、市内幼稚園や保育所でも、ALTを派遣し、就学前の外国語教育を実施することで、小学校入学後の外国語教育への接続をスムーズにします。
貧困家庭等、見守りが必要な子どもを支援していくための情報は集約し、データベース化することで乳幼児期から18歳までの一貫した見守りを可能にします。
こういった取り組みが功を奏してか、箕面市は非常に子育て世代から人気が高く、転入が続いているということです。
菅原都議の言葉で、大変印象的なものがありました。
貧困対策は、あくまでも全ての子どもたちが夢と希望を持って成長していけるような地域を作ることであり、貧困家庭等の子どものみを対象するものではない、というような説明がありました。
「貧困対策」というと、福祉という観点からその効果や成果を行政は逆に縛って考えてしまう節があります。けれども、実際にはその効果や社会的意義は現段階での貧困家庭の児童のみに限定されるようなものではない、という部分に非常に感銘を受けました。
私自身も、都政の中で実現していきたいことには親の収入に関わらず進学を実現するための学習支援や、また土日をはじめとして様々な体験の機会を持てていない子供達への体験活動への参加促進などがあります。
都議会でも、超党派で取り組んでいけることはどんどんと進めていけるように、力を尽くして参りたいと思います。
あすのば事務局の皆様、貴重な会をありがとうございました。
0コメント