障害の有無で生まれるバリアを取り除く。目でも手でも読める点字で、「東京みらい」を書いて頂きました

若干24歳にして、目に見えない人のためのもの、とされてきた点字を可視化して、視覚障害のない人もある人も一緒にその文字を読むことができる、つまり障害の有無でそこに生じていたバリアを取り除くということに挑戦している男性がいます。


Braille Neue(ブレイルノイエ)を開発したのは、グラフィックデザイナーとして活躍する高橋鴻介さんです。Braille Neueは、個人的なプロジェクトとして行っているということです。


Braille Neueについて詳しい記事があるので、詳しく知りたいという方はぜひこちらを参照してみてください。

点字が読めない、というのは私も同じです。

点字が日常生活の中でどこにあるものなのか、お恥ずかしながらそれすら把握をできておりません。役所や交通機関のエレベーターが浮かぶくらいです。


一般的に、点字が読める人は視覚障害のある方の中でも1割を切ったということが厚労省の調査では明らかになっています。視覚障害のない方の多くは、おそらく点字が読めないでしょう。

点字が読めない人にとっては、点字がどこにあるか、また適切に掲示されているか、間違っていたり欠けていたりはしないか、掲示内容が古くなってはいないか、ということがわかりません。当事者のお声を伺ってきた高橋さん曰く、意外と庁舎などでも掲示されている点字の間違いや上下反転などは多いそうです。

最近、渋谷区の庁舎が新しくなったそうですが、そちらにはブレイルノイエが活用されているとのこと。


視覚障害のある方とない方の受け取る情報を一旦一つに一元化するツールとして、ブレイルノイエはコミュニケーションの始点としての可能性があります。

違う体を持つそれぞれが、隣り合わせでそれぞれに向けての情報を取得していたのが従来のあり方ですが、もしもそれぞれの個体差はあっても全く同じ情報を取得することができたら。

きっと、コミュニケーションの可能性が広がるはずです。


例えばまた、親御さんに視覚障害がある場合、視覚障害のないお子さんに絵本を読んであげたくてもそれが難しいという場合があるそうです。点字化されている絵本はまだまだメジャーなものに限られているという現状があります。

もし、視覚障害のある人とない人が、一緒に毎日を過ごしていたら。

どちらかしか読み取ることができない文字情報より、一緒に同時に読み取れる文字情報があれば、お互いに説明する手間も省けそうです。「ここには何が書いてあるの?」と聞くことも必要ありません。

無所属東京みらいのオフィシャルサイトに、ブレイルノイエを活用させて頂きました。

動画などの最後にも、ロゴとして登場します。

言葉は本来、相手と自分の中で情報を伝達するためのものです。

ですが、相手と自分の使う言語が異なる場合。

また、違う言語を使う人が複数人あつまって会話を試みたらどうなるか。何がバリアとなり、何がバリアではないのか。

「未来言語」というプロジェクトにも高橋さんは参加されています。


東京みらいも、未だそこにあるバリアの数々をなくしてゆくために邁進してゆきたいと思います。