東京都教育委員会、15年ぶりの性教育の手引き改訂へ。

兼ねてから文教委員会での議論等も受けて都教委が進めていた性教育の手引きが改訂され、28日に公表されました。

内容は中学校で避妊法や人工妊娠中絶など学習指導要領の範囲を超えた指導を行うことを条件付きで初めて容認したということで、各メディアも取り上げています。ただし、そのための手続きとして保護者全員の了解を得ることを求め、学習例も明記し、近隣校への波及や研修効果も狙い本年度は5校、来年度は10校でモデル授業が実施されます。


性同一性障害についての配慮や説明、学校での対応例なども記載され、よく網羅していただいているという印象を受けました。

それぞれの学校に裁量が委ねられるというのも、学校ごとに様々な生徒の状況や環境があることから、適切と考えます。


昨年から何度もやりとりをさせていただいている担当課長さん達は昨日今日と報道対応で大変忙しくされているようです。


現場の学校に裁量権があることで、保護者の理解を得なければならないということがハードルになる例があるのかどうかは、今後各地域に伺って話を聞いてゆく必要はありそうです。

例えば中学校ですと、都内で600を超える学校があります。今後は、性教育の担い手「誰がどう教えるか」が焦点になってきます。


現在は都教委のモデル授業では産科医を外部講師として派遣しておりますが、多忙かつ不足しているといわれる産科医を都内600校全てに派遣することは大変困難であることは事実です。

例えば助産師さんや、学校医さんに教えていただくことも一つの方策で、すでにそのやり方をこれまでに独自に取られてきた学校もあるようです。

都が直接予算をかけて派遣せずとも、区市町村の判断、各学校の先生方の判断で性教育が推進されていくことが実現できるように、進捗を伺って参ります!


学校の先生方の忙しい毎日にこれ以上負担をかけない形で、しかし児童生徒に正しい性の知識をしっかりと届けていく体制を構築していくためにも、このモデル授業に近隣の先生方や区市町村の教育関係者の皆様が足を運んでくださり、今後の拡がりにつながってゆくことを期待し、都の取り組みと学校の想いを応援して行きたいと思います。


この件を含め、本日は文書質問の調整と修正をしております。都議会は昨日にうってかわり、静かです。

斉藤れいな(さいとうれいな)公式サイト

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