都立永山高校入学式と、多摩桜の丘学園(島田分教室)入学式に参列しました。
今日は各地域で都立高校や、都立特別支援学校の入学式が行われています。
新入学生や保護者の皆様、本当におめでとうございます。
我が家では私の甥っ子も本日都立高校に入学するということで、この入学式に向けた親御さんのご準備や本人の努力は大変大きなものであったことを実感しています。
私は午前中に、都立永山高校入学式に参列させていただきました。
生徒さんたちは、随分としっかりされていて、校長先生や都教委、また後援会長のご挨拶にも注意深く耳を傾けていました。
校長先生の挨拶は、学校の仕組みや学校生活で頼りになるユースソーシャルワーカーなどのご案内もありつつ、詩人の茨木のり子さんの詩を紹介しつつ、生徒さん一人一人が自覚を持って「他人や時代のせいにしない!自分の人生を担う」ということをお伝えになられていました。
大学受験の改革に向けて、昨年度から永山高校では英検と漢検をそれぞれ全員受検を実施しているそうです。
また、スマートスクール構想に合わせ、生徒さんのご自分のスマホなどを使って学べる環境を設けているということですが、これについてはぜひ進めていただきたいと思いつつ、校長先生とお話をしていてSNSなどに没頭しすぎることや親の目から離れたところで知らない人との人間関係を築いていくことへの心配のお気持ちがあることが感じられました。
私の世代では、中学高校時代(大学時代も)スマホはありませんでした。同級生などと話すと「学生時代にスマホがなくて、良かったよね」という声が多いです。それは、スマホぐらい便利でなんでもできるツールが手元にいつでもあるという状況に、打ち勝てる強靭な精神力を持っていられる自信がないから、という理由からです。
大阪では小中でもスマホ解禁となりましたが、はてさて。
生徒さんたちの学生生活が実り多きものになるように、いくつか気づいた点や教えていただいた点は都議会に持ち帰り、議論していきたいと思いました。
午後は、島田療育センターに行きました。
都立特別支援学校多摩桜の丘学園・島田分教室の中学部入学式でした。
今日の新一年生は1名。とっても元気にタブレットから音を鳴らして、入学式の喜びを伝えてくれました。
療育センターの理事長様が式の後に少し中をご案内くださり、みんなで育てているという花壇を見せてくれました。
車椅子でも、近くまで行って種植えや水やりをすることができる作りになっています。
綺麗な花がたくさん、咲いていました。
本日、伺えなかった高校も含め、全ての新入生の皆さんに幸多き新生活をお祈り申し上げたいと思います。
私も大好きな、茨木のり子さんの詩を紹介します。
わたしが一番きれいだったとき
わたしの頭はからっぽで
わたしの心はかたくなで
手足ばかりが栗色に光った
わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり卑屈な町をのし歩いた
この詩を読むと、今は亡き、同じく青春時代を戦時中に過ごした祖母の姿に重なります。
今日、都立永山高校の小林校長もご紹介されていた詩を最後に。
自分の感受性くらい
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
最後の、ばかものよ、に、大いなる愛情を感じます。課題に立ち向かい、解決策を講じる力を養って世界をよりよく変えていく力は間違いなく若者たちにあります。力いっぱい、悩み、足掻き、信じる道を歩んでいってほしいと思います。
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